パイロットとして空を飛ぶには、特定の免許が必要です。しかし、その免許にはいくつかの種類があり、目的や目指すキャリアによって取得する免許が異なります。
趣味で飛行を楽しむための「自家用操縦士免許」から、航空会社で働くための「事業用操縦士免許」や「定期運送用操縦士免許」まで、それぞれに求められる技術や条件があります。
この記事では、パイロット免許の種類とその取得方法について詳しくご紹介します。あなたの空への夢を形にするための第一歩を始めましょう!
旅客機パイロットになるのに必要な免許とは

旅客機パイロットに必要な免許は、実際に飛ぶまでには7種類必要になります。全て国家資格ですが、パイロットになる以外には基本的に必要ない資格ばかりですね。
このうち3つが有効期間があるもので、パイロットとして仕事するには常に有効にしておかなければなりません。
- 自家用操縦士
- 事業用操縦士/計器飛行証明
- 准定期運送用操縦士
- 定期運送用操縦士(機長としての資格)
- 特定操縦技能審査
- 型式限定
- 航空無線通信士
- 航空英語能力証明
- 第一種航空身体検査証明
自家用操縦士免許 (Private Pilot License, PPL)

自家用操縦士は、全てのパイロットが最初に取得を目指す、飛行機を飛ばすための免許です。これを取得すれば、自家用飛行機(いわゆるセスナ等の小型飛行機)を操縦することができます。
こんな景色も自分の手で見に行くことができてしまうんです!私も訓練時代はこんな近くでいろんな景色を見てきました。あの時の感覚はいまだに覚えています。
自家用操縦士の資格を取得するには100時間以上の座学と、飛行訓練が必要です。そしてようやく以下の受験資格を満たした後に、試験を受けることができます。
- 17歳以上
- 総飛行時間40時間以上
- 10時間以上の単独飛行
- 出発地点から270㎞以上の飛行で、中間において2回以上の生地着陸をするものを含む5時間以上の単独操縦による野外飛行
- 夜間における離陸、着陸及び航法の実施を含む20時間以上の同乗教育飛行
参考:国土交通省、パイロットになるには(https://www.mlit.go.jp/about/file000041.html)
これらの過程を終えるためには日本での訓練であれば、自費で取得しようとすると約300~400万円ほどかかると言われています。
事業用操縦士免許 (Commercial Pilot License, CPL)

事業用操縦士は、報道・遊覧・航空写真・農薬散布・救急搬送などの事業を目的として、飛行機の操縦をするために必要な資格です。
取得すれば自家用航空機の操縦ができます。そして、事業として飛行機をさらに、この資格を取得することで、ようやくエアラインパイロットの副操縦士として働くことができるようになります。
日本航空以外のパイロット養成機関ではこの免許の取得を目指しています。
計器飛行証明 (Instrument Rating, IR)

エアラインが運航する飛行機は、ごく一部を除きIFR(計器飛行)です。途中でVFR(有視界飛行)に切り替えることもあります。このIFRを行うために日本で必要とされる技能証明が計器飛行証明です。
准定期運送用操縦士免許には訓練体系の中に計器飛行証明相当の訓練も含まれているので、計器飛行証明も資格としては取得不要となっています。
准定期運送用操縦士免許 (Multi-crew Pilot Licence, MPL)
航空機を副操縦士として操縦する場合に必要な免許です。日本国内においては、日本航空に自社養成パイロットとして入社し、所定の訓練を修了した場合のみ取得できます。
定義は次のようになってます。「機長以外の操縦者として、特定の方法又は方式により飛行する場合に限りその操縦のために二人を要する航空機であつて当該特定の方法又は方式により飛行するものの操縦を行うこと。」
定期運送用操縦士免許 (Airline Transport Pilot License, ATPL)

国内線や国際線の定期航路の航空機を機長として操縦する場合等に必要な免許です。操縦士の最上位免許。
ただし、軽量機を除く航空運送事業の機長には定期運送用操縦士免許だけでなく、さらに機長認定も必要です。
機長認定は事業者や型式ごとになされ、初期認定審査と、所定の定期審査及び訓練があります。機長資格を維持するためには審査・訓練を受け続けなければなりません。
特定操縦技能審査
操縦技能審査員に審査を受け、2年以内に合格していないと、次に掲げる⾏為ができなくなります。
- 航空機に乗り組んで⾏うその操縦
- 必要な操縦技能証明を有さない者が⾏う操縦の練習の監督
- 特定操縦技能審査に合格していない者が⾏う操縦の練習の監督
- 必要な計器⾶⾏証明を有さない者が⾏う計器⾶⾏等の練習の監督
ただし、日本の航空会社が運航規程に基づき行う技能審査を受け、これに合格すれば特定操縦技能を有すると認められます。
型式限定
定義としては「構造上、その操縦のために二人を要する航空機又は国土交通大臣が指定する型式の航空機については当該航空機の型式ごとの限定」が必要となります。
一般的な旅客機(ボーイング737や787、エアバスA320など)は全て型式限定が必要で、違う機種に乗ろうと思うと3ヶ月から6ヶ月程度の座学や訓練を経て型式限定資格を取得します。
航空無線通信士

航空無線通信士は、航空機と地上局、または航空機同士の間で行われる無線通信を担当する専門資格です。
この資格は、日本の総務省が認定する国家資格であり、電波法に基づいて運用されています。航空無線通信士資格に有効期限はありません。一度取得すれば生涯有効です。
航空英語能力証明
航空英語能力証明(ICAO Language Proficiency Requirements)は、航空機のパイロットや航空管制官が、国際航空業務を行うために必要な英語能力を証明する資格です。この制度は、国際民間航空機関(ICAO: International Civil Aviation Organization)が定めた基準に基づいています。
航空英語能力証明を取得するには、航空局が認定する試験を受験する必要があります。
- 受験資格
- 航空業務に従事していること。
- 操縦士や航空管制官の資格を所持していること。
- 試験内容
- 音声を聞き取り、状況に応じた適切な応答を行う。
- 緊急時や異常時の対応を英語でシミュレーション。
- 通常の無線交信における英語の使用能力。
- 試験実施機関
- 日本では、航空局または認定機関が試験を実施します。
- 試験は、航空業務特有のシナリオを用いた実践的な内容です。
- 合格基準
- レベル4以上を取得する必要があります。
航空英語能力証明の有効期限は、取得したレベルに応じて異なります。私は残念ながらレベル4なので、3年に1回の更新が必要です。
ちなみにレベル6はネイティブレベルでないと難しいです。中には、留学行ったことない人でも取っている人がいますが、感心します。
- レベル4:3年ごとに更新。
- レベル5:6年ごとに更新。
- レベル6:更新不要(無期限有効)。
第一種航空身体検査証明
この証明は、航空従事者としての適性を医学的観点から確認するものです。航空会社でパイロットとして乗務するためには1年に1回検査を受けて合格する必要があります。
航空機の運航中は、高度な集中力や判断力が求められるため、身体的・精神的な健康状態が安全運航の鍵となります。これを定期的に確認するための制度です。
【まとめ】パイロットに必要な免許はたくさんある!

ここまで読み進めていただいて理解いただけたかとは思いますが、パイロットとして飛ぶために必要な免許はたくさんあります。
しかもそのどれもが、操縦士免許と航空無線通信士免許以外、基本的には更新が必要な免許です。更新をし続けるのも、勉強や自己研鑽、自己管理が必要なものです。
パイロットとして飛び続けるということは、これらを維持するための高いモチベーションが必要ということですね。空を飛ぶという特別な経験を続けるためには、努力と情熱が欠かせません。
パイロットへの道は挑戦の連続ですが、その先に待つ感動と達成感は何ものにも代えがたいものです。あなたもぜひ、この空の世界への第一歩を踏み出してみませんか?
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